モダン焼きは、日本の粉もの文化の一つであり、「お好み焼き」に焼きそばを加えた料理として知られています。
その誕生にはいくつかの説があり、発祥や語源、そして関西・広島における違いなど、さまざまな視点からその由来を探ることができます。
以下では、「モダン焼き」の由来について詳しく解説します。
モダン焼きの概要とは?
「モダン焼き」とは、お好み焼きの生地に焼きそば(または中華麺)を加えて焼いたもので、現在は大阪や広島など西日本を中心に広く食べられています。
ベースとなるのはお好み焼きで、その上または中に炒めた中華麺を挟むのが特徴です。具材は豚肉、イカ、エビなどのたんぱく質に、キャベツ、もやし、青ネギなどがよく使われます。
さらにソースやマヨネーズ、青のり、かつお節をトッピングするのが定番です。
「モダン焼き」という名前の由来
「モダン=現代的」説(戦後の流行語から)
戦後間もない時期、「モダン(modern)」という英語は、当時の日本社会において「かっこいい」「新しい」「洗練された」という意味合いで非常に流行していました。
お好み焼きに焼きそばを加えるという食べ方は、それまでの定番スタイルとは異なり、「ちょっとおしゃれ」「現代風」であると捉えられたため、「モダン焼き」と名付けられた、という説があります。
いわば、「モダンガール」「モダンボーイ」などの流行語と同じ系譜です。
この説では、焼きそば入りお好み焼き=“modern”な食べ物=モダン焼き、とシンプルに言い換えられます。
「もだん焼き=盛りだくさん焼き」説(語呂合わせ説)
もう一つ有力な説として、「もだん焼き」は「盛りだくさん焼き」がなまった言葉だというものがあります。
焼きそば、お好み焼きの生地、肉、魚介、野菜など、多くの具材を一緒に焼き上げる料理であることから、“盛りだくさん”の要素を詰め込んだ焼き物という意味合いがあったのではないか、という見方です。
これはあくまで俗説ではありますが、日本語の言葉遊び的な命名法としてはあり得る話で、地元の屋台などで自然発生的に広まった可能性もあります。
地域ごとの特徴と広まり方
大阪・関西地方
- お好み焼きの中に焼きそばを「混ぜ込む」スタイル。
- 「モダン焼き」という名前で定着しており、居酒屋や鉄板焼き店でも定番メニュー。
広島地方
- お好み焼きの生地の上にキャベツ、中華麺、卵などを「層状に重ねる」スタイル。
- 現地では「モダン焼き」とは言わず、「そば入り」「そばダブル」などの言い方をすることが多い。
その他地域
- 関西からの流入により、関東でも徐々にモダン焼きが浸透。
- 一部の地域では、「ミックス焼き」や「モダン風お好み焼き」といった名称で出されることも。
モダン焼きの文化的背景と魅力
- 戦後の食糧難時代に、お腹を満たすために炭水化物(麺+小麦粉)を重ねた合理的な料理。
- お好み焼きと焼きそばの“いいとこ取り”であり、食感と風味のバランスに優れる。
- ソースとマヨネーズの濃厚な味付けが世代を問わず人気。
まとめ:モダン焼きの由来を簡潔に整理
項目 | 内容 |
---|---|
発祥 | 戦後の関西(大阪)もしくは広島との関連性あり |
語源 | 「modern=現代的」の英語起源説が有力 |
俗説 | 「盛りだくさん焼き」の略という説も存在 |
特徴 | お好み焼きに焼きそばを加えたボリューム料理 |
以上、モダン焼きの由来についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。