お好み焼きの原価(=材料費)について、詳しく解説します。
家庭用ではなく飲食店や屋台で販売する前提で、「標準的なお好み焼き(関西風)」の原材料とそのコストを具体的に見ていきます。
目次
お好み焼きの標準的な構成(関西風)
通常の関西風お好み焼きのベースとなる材料は以下の通りです。
材料 | 使用量(1枚分) | 備考 |
---|---|---|
キャベツ | 約150g | 千切り・みじん切りにして使用 |
小麦粉(薄力粉) | 約70g | お好み焼き粉を使う場合もある |
卵 | 1個 | バインダーとして |
水 or だし | 約100ml | だしで風味アップ |
豚バラ肉 | 約50g~70g | 表面にのせて焼く |
天かす | 約10g | 風味と食感 |
青ねぎ | 適量 | トッピングや具材に |
紅しょうが | 少量 | 味のアクセント |
山芋(すりおろし) | 約20g | 生地をふわっとさせる(任意) |
お好みソース | 約30g | 最後の仕上げに使用 |
マヨネーズ | 約10g | トッピング |
青のり | 適量 | トッピング |
かつお節 | 約1g~2g | トッピング |
各材料の単価と原価試算(参考:業務用仕入れ価格)
材料 | 単価目安(業務用) | 1枚分のコスト(概算) |
---|---|---|
キャベツ | 約100円/kg | 約15円 |
小麦粉 | 約200円/kg | 約14円 |
卵 | 約20円/個 | 20円 |
だし(水+粉末) | 約1円/100ml | 約1円 |
豚バラ肉 | 約700円/kg | 約40円~50円 |
天かす | 約600円/kg | 約6円 |
青ねぎ | 約300円/kg | 約5円 |
紅しょうが | 約800円/kg | 約4円 |
山芋(冷凍) | 約1,000円/kg | 約20円 |
お好みソース | 約500円/L | 約15円 |
マヨネーズ | 約400円/kg | 約4円 |
青のり | 約5,000円/kg | 約2円 |
かつお節 | 約4,000円/kg | 約4円 |
合計原価:約160円~180円程度(1枚あたり)
※山芋の有無や豚肉の量で前後します。
バリエーションによるコストの違い
バリエーション | 追加材料 | 原価アップ要因 |
---|---|---|
シーフードミックス | イカ・エビなど(約50g) | +60~80円 |
チーズトッピング | チーズ約30g | +30円前後 |
モダン焼き | 焼きそば麺1玉(約150g) | +25円~30円 |
もちチーズ明太 | 餅・チーズ・明太子 | +80~100円以上 |
店頭販売価格との比較(粗利の見方)
例:通常のお好み焼き
- 原価:約170円
- 販売価格:650円~800円
- 原価率:約21~26%
- 粗利:約480円~630円(※人件費・光熱費・家賃含まず)
この価格帯なら原価率25%以内に収まるため、飲食業としては標準的かつ健全な構成です。
原価を下げる工夫(飲食店向け)
- キャベツ・ネギをまとめ買いし、下処理後冷蔵保存
- 自家製お好み焼き粉の調合(小麦粉+だし粉など)
- 天かす・紅しょうがなどを自作
- 業務用の大容量ソース・マヨネーズを活用
- 山芋は冷凍品や代替素材(長芋粉末など)でコスト調整
お好み焼き屋開業希望者向けの豆知識
- お好み焼きは「利益率が高い」メニュー
- しかし人件費・焼き時間・調理スペースがやや大きい
- トッピングの自由度が高く、客単価を上げやすい
- 原価率は25%前後をキープするのが理想
まとめ
お好み焼き1枚あたりの原材料費(原価)は約160円~180円が標準的です。
具材を追加することで最大で250円~300円程度に上がることもありますが、販売価格が高く設定できるため、粗利の高い商材として人気があります。
以上、お好み焼きの一般的な材料費(原価)についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。